チェコのお祭りJizda kralu VlcnovVlcnovは南ボヘミアにある小さな村なのですが、昔ここはハンガリーとチェコの国境にあたりました。 (旧チェコスロヴァキアは1918年までハンガリー帝国に属していました。) 戦いに敗れたハンガリーの王様が女装して故国に逃げ帰った故事にあやかり、毎年5月の末頃に行われるお祭りです。 王様役には村の少年が選ばれ、村人たちは民族衣装(Kroj)を着て馬にまたがり、通りを練り歩くのがこのお祭りのメインです。 他にも村のいたるところで民族衣装を着た村人たちがフォークダンスを踊っていたり、楽器を演奏していたり、出店がたくさんでていたりととっても楽しい雰囲気です。 2003年度の王様役の少年とその家族です。(左) 担がれているのが2004年度の王様役の少年です。(右) 子供からおばあちゃんまでこの色鮮やかな民族衣装クロイを着ていてそれはとても素敵な光景でした。クロイには日本の着物と同じで、未婚者はこう、既婚者はこう、というような決まりごとがあるそうです。 故事によると民族衣装を着ているのがチェコ側の人間で、「敵国のハンガリーの王様だけど、 私たちは国境までちゃんと送り届けてあげた良い国なのですよ。」というような意味合いがあるらしいです。 ところでこの人たち、練り歩きながら見物人の誰か一人を指差し、その人に向かって何やら叫びます。その内容はその人をほめていたり、(そこのおばあちゃん!とっても美人だね!とか)野次っていたり(そこの日本人!ロボットみたいだぞ!とか)です。 言われた人は義務ではないけれど、馬のところに行っておひねりでお金をいくらかあげます。 私も何度か指差されました。何て言われてたんだろうなあ? 女装しているのがハンガリー側の人間。真ん中が王様です。両端の二人は王様の護衛です。 敵国の王様だということがばれないように女装しています。 |